25日の中京競馬場メインで行われたGⅠ【高松宮記念】は驚きの結果になりました。圧倒的な1番人気に支持されたレッドファルクスが出足が付かず後方からの競馬になり、1頭だけ上り3F33秒台でメンバー最速の脚を繰り出すも結果は8着という結果になりました。勝利したのは2番人気のファインニードルで差し切り勝ちを収めました。本命に指定したレッツゴードンキですが勝ち切れない競馬が続きます。抜群のレースをしていたので勝ったと思ったのですが残念でした。3着には10番人気のナックビーナスが入線したので馬券的には少し荒れたのではないでしょうか。今年のGⅠレースは「一筋縄ではいかない」のが傾向かも知れません。
今週は昨年からGⅠレースに昇格したGⅠ【大阪杯】が行われます。昨年は昇格初年度ということもあったと思いますが、キタサンブラックがいたのであまりメンバーが集まりませんでしたが、今年はいないので豪華なメンバーが集まりました。
★出走メンバー短評(前半)
アルアイン
昨年の皐月賞では9番人気ながら見事に勝利しました。その後クラシック戦線では5着7着と結果を残すことが出来ませんでしたが、明らかに距離延長が響いた形ではないでしょうか。現状のキャリアを見る限りでは1800m~2200mの中距離がベスト距離なのではないでしょうか。前走は距離短縮の1戦の京都記念ではダービー馬レイデオロを抑えての2着なので適正距離範囲内であれば安定した競馬を見せてくれるのではないでしょうか。今回は自身がGⅠタイトルを獲った距離と同距離なので追い切りの動きが良ければ中心視しても良いのではないでしょうか。
ウインブライト
近3走は連対率100%で一気に覚醒した印象があります。昨年は重賞レースでもあまり活躍する馬ではありませんでしたが、昨年末から力をつけてきた実績馬です。先行して上手く立ち回れる馬なのでレースセンスもある馬で現状は文句が付けようがありません。中間の追い切りの動きもしっかり動いて時計も良いので状態面も問題ありませんし、勢いもあるので要警戒の存在です。ハイレベルなメンバー相手にどのような競馬をするのか未知数な部分はありますが、馬券から消すことの出来ない存在ではないでしょうか。
ゴールドアクター
2015年の有馬記念の勝ち馬なのですが、現状はスランプに陥り勝ち切れない競馬が続いています。鞍上を替えたり、距離をいろいろなところを使ったりして変化を求めてきましたがなかなか結果を残すことが出来ませんでした。前々走の宝塚記念では久しぶり2着に入線するなどやや戦績にムラがある馬になりました。グランプリレースでは好走する傾向があるのですが、その他のGⅠレースでは凡走するキャリアなので今回も中心視は出来ませんが、相手関係的にも馬券的には消さない存在です。
サトノダイヤモンド
前走は凱旋門賞帰りの金鯱賞で3着とやや不甲斐ない競馬となりました。現役最強だったキタサンブラックを破った3歳馬として一気に注目度を挙げました。約一年ぶりにに国内タープでの戦いを多く見られそうですが、前走の競馬を見ている限りではそこまで能力落ちしている印象はありません。中間の稽古量はそんなに多く無く時計も出せていないので状態面が気になるところですが、叩き2戦目の今回はさらに動けていると思うので最終追い切りの動き次第では中心視したいです。
サトノノブレス
前走は凱旋門賞の鬱憤を晴らすかの様な競馬で8番人気ながら2着に入線したので改めて2000m戦の適性の高さを見せてくれました。以外にも大阪杯への出走は初めてなのですが、当馬にとってはベスト条件で行われる競馬なのでここでも軽視は出来ない存在ではないでしょうか。前走は激走の様にも思えますが、サトノダイヤモンド同様に海外帰りの1戦なので叩き2戦目となる今回はさらに上積みに期待出来るのではないでしょうか。前走から状態面がオチていなければメンバーレベルは上がりますが再度穴をあけてくれるのではないでしょうか。
シュヴァルグラン
昨秋は最大目標であったジャパンカップに向けてしっかり京都大賞典をステップに勝利している大魔神佐々木オーナーの愛馬。今春の最大目標は天皇賞春のようなのでステップとして大阪杯を使うようです。大阪杯はステップレースではあるものの乗り込み量もかなり豊富で動きもかなりキレていたので有馬記念以来の競馬になりますが動ける状態にはあるでしょう。久しぶりに日本人騎手でテン乗りの三浦騎手ですが、先週の高松宮記念で穴馬を馬券圏内に持ってきているのでその手腕にも注目したい。
スマートレイアー
京都大賞典などで牡馬相手にも勝利しているので混合戦は問題ないのですが、流石に大舞台でこのメンバーとの戦いになると厳しいのではないでしょうか。近走はGⅠ2戦を消化していますが、牝馬限定のGⅠレースでも掲示板を外しており、前走は香港で結果を残せなかったので力不足な印象もあります。海外帰り初戦なので追い切りの動きなどをチェックしますが、現時点では軽視します。
スワーヴリチャード
昨年のクラシック戦線では結果を残すことが出来ませんでしたが、ダービー2着などの実績を引き下げて金鯱賞から始動しました。金鯱賞では1番人気に支持されると危なげなく勝利したので能力は相当高いです。文句のつけようのない競馬でした。今回はライバル馬レイデオロが不在ではあるもののさらにハイレベルな強豪が集まったのでこのメンバー相手にどこまでやれるか注目です。中間の動きも叩き2戦目なのでかなり機敏な動きを見せているようです。ただ鞍上のM・デムーロ騎手は先週やらかしているだけに気になるところです。
ダンビュライト
当ブログではデビューから注目しているダンビュライト。本格化するまでかなり時間を要しました。デビュー戦勝利後なかなか勝つことが出来ず、クラシックでは惜しい競馬が続き煮え切らない競馬が続きました。ただ昨年末から本格化して2連勝中と勢いに乗っています。前走のアメリカジョッキークラブカップでは能力の高いい競馬を見せてくれました。今回は自身が準オープンを勝ちあがったコースに替わるので条件的も好転するので注目していたのですが、追い切りの動きがやや物足りないので最終追い切り次第では思い切った判断をしたいです。
★出走メンバー短評(後半)
トリンオフ
有力どころのキャリアと比べるとここで歯が立つのかというキャリアですが、今年の目標は大阪杯としていた陣営なので警戒が必要な1頭ではないでしょうか。前走初めて重賞レースで勝利した馬なのですが、現在6戦連続連対中と勢いがあります。ここ2戦主戦を務めていた川田騎手は先約があるので田辺騎手がテン乗りとなりましたが、中間で跨っているので感覚などは問題ないでしょう。前走の小倉大賞典では別次元の競馬を見せてくれましたし、中間の動きを見る限りではデキ落ちしている印象もないので穴馬として抑えておきたいです。
ペルシアンナイト
マイルGⅠ馬で戦績を見る限りでは本質的にはマイルがベスト条件です。しかし、皐月賞2着などの実績があるので2000mも対応範囲内だと考えています。叩き2戦目なので追い切りの動きも徐々に調子を上げていますし能力は高い馬なのですが、さすがにマイルがベストの馬がこの相手関係でなるとさすがに厳しい印象もあります。展開の助けがあっても3着争いって感じではないでしょうか。
マサハヤドリーム
現状は1600万下条件で勝利しているので流石にこのメンバーで激走は考えにくいのではないでしょうか。血統的にも2000mはやや長いです。近走の戦績を考えてもここは軽視する予定です。
マルターズアポジー
昨年はマイル路線を中心に活躍した馬で現状の力を考えるとGⅠレースでこれだけのメンバーが揃えばさすがに厳しいのではないでしょうか。前走の中山記念では今年初戦で3着としっかり走っており、追い切りでも好調をキープしているのですがさすがに2000mは厳しいと判断しています。前走の戦績から穴人気にてもおかしくありませんが別の穴馬を探したいところです。
ミッキースワロー
デビューが遅かったので昨年のクラシック前半戦には間に合いませんでしたが、トライアルレースのセントライト記念で勝利すると一気に有力馬馬の仲間入りを果たしました。菊花賞は距離が響いたのか結果を残すことが出来ませんでしたが、前走のアメリカジョッキークラブカップでは強い競馬で2着と好走しました。キャリア的には中距離でベストパフォーマンスを発揮出来るので条件的にはプラス材料ですが、1週前追い切りでは調教パターンを変えているのが気になるところです。変える必要性はそこまで感じられないのにも関わらず変えたのは状態面に何か問題があるからなのか?その点は最終追い切りの動きにも注目したいです。
メートルダール
1600m~2000mと幅広く結果を残しているので適性面は問題ありません。好走が続いていたのですが、昨年の関屋記念12着からリズムを崩したのか、前走の金鯱賞も8着と敗れているので今の能力ではこのメンバーとやり合うのは厳しいのではないでしょうか。
ヤマカツエース
金鯱賞2連覇している実力馬なのですが、近走は制裁を欠いた競馬が続いています。ただ戦ってきた相手関係がかなりのハイレベルな相手だったので負けて仕方のない競馬だったかも知れません。2000m戦で良績を残している馬なので条件的には問題ありません。相手関係も今回もハイレベルではありますが、昨年のGⅠレースと比べると楽になるのではないでしょうか。勝ち負けは厳しいかも知れませんが穴馬として抑えておきたいです。
ヤマカツライデン
さすがにここは力不足なのはキャリアを見る限り明らかなので軽視でいいのではないでしょうか。ヤマカツエースの帯同馬的ポジションなのか、馬券圏内を狙っているのか不明ではあるもののここは厳しい競馬になるでしょう。
★今年の大阪杯はハイレベルな1戦へ!!
昨年からGⅠレースに昇格した大阪杯ですが、今年は豪華なメンバーが集まりました。昨年はキタサンブラックが出走していたので回避する馬がいました。今年はキタサンブラックが不在なので、今年は豪華なメンバーが集まりました。ハイレベルな馬があるまったので穴馬候補の馬達には厳しい競馬になるでしょうが、実力馬にとっては展開次第ではGⅠタイトルを獲れる可能性があるので、どの陣営もかなり燃えているでしょう。古馬王道路線の1冠目ですが、かなりの混戦模様なので馬券的には難しい1戦になるでしょう。今年は3冠ともバラバラの王者になりそおうな予感がします。
★GⅠ馬vs無冠馬!!キタサンブラックに続くのは・・・?
大阪杯の出走メンバーを見るとGⅠ馬が多く出走しているのがわかります。クラシック馬からグランプリホース馬など層が厚いですが、1番人気に支持される予定なのは無冠馬スワーヴリチャードです。クラシックタイトルを1つ獲ってもおかしくない力のある馬ですが、結果を残すことが出来ませんでした。前哨戦で豪快な勝ち方をする馬で本番では馬券に絡めない競馬が続いています。昨年このレースを制したキタサンブラックに続くのはどの馬なのか?昨年に比べるとメンバーレベルはもちろんのこと有力馬も一長一短で信用材料が少ないのでなかなか難しい。こうな時にレースを制するのは隠れた実力馬なのだが、今回はそれに当てはまる馬もたくさんいるので面白い1戦になりそうです。
軸馬候補 ⇒ シュヴァルグラン
鞍上は先週のGⅠレースでファイン騎乗を見せた三浦騎手なので注目しています。目標は天皇賞春なのでここでメイチ仕上げはないでしょうが、追い切りの動きを見る限りではかなり仕上げている印象を受けました。2000mに対応出来るかは未知数な部分がありますが、配当妙味からも面白い存在ではないでしょうか。
穴馬候補 ⇒ ヤマカツエース
推定オッズでは47.6倍で10番人気の当馬ですが、戦ってきた相手関係はサトノダイヤモンドと張り合えます。結果を残すことは出来ませんでしたが、大崩れしているわけでもないのでこのメンバーレベルなら十分張り合えるチャンスはあるのではないでしょうか。勝負師池添騎手が鞍上なのも心強いです。