先週の金鯱賞は大阪杯の前哨戦としてはあまり参考にならないレースになりました。どうしてもハナを切りたい馬がいないのでスローな展開となりそのままゴールするといった感じのレースでした。スワーヴリチャードはスローな展開も我慢しながら勝負出来た点は今後に向けては収穫になるでしょうが、本番はあのペースにはならないでしょう。サトノダイヤモンドはかなりの余裕残しでした。予想としては◎▲△とサトノノブレスを高評価していただけに2頭軸で馬券を組んだ事が悔やまれます。相手評価のブレスジャーニーは能力が高い馬なだけに復活してほしいのですが、まだまだ先になりそうです。
日曜日はGⅡレースが2レース行われます。日曜日の阪神メインで行われるのはGⅡ【阪神大賞典】です。芝3000mで行われるステイヤー戦です。勝ち馬にはGⅠ天皇賞春への優先出走権が与えられるレースでもあり、ステイヤーが多く集まる前哨戦なので注目の1戦です。
★有力出走予定メンバー
アルバート 福永騎手
カレンミロティック 池添騎手
クリンチャー 武豊騎手
サトノクロニクル 川田騎手
レインボーライン 岩田騎手
例年はGⅠ馬の出走も目立つレースなのですが、今年はGⅠ馬の出走はありません。メンバー的には少し小粒感は否めませんが、ステイヤーが集まったので天皇賞春に向けては良いレースになるのではないでしょうか。
★有力メンバー短評
アルバート
天皇賞春に向けてJRA屈指のステイヤーが始動します。今までのキャリアの中で3000mを超える重賞レースはGⅠ天皇賞春以外すべて勝利している生粋のステイヤーです。当レースへの出走は初めてで、阪神競馬場でのレースも初めてではあるものの、輸送も坂のあるコースでも結果を出しているので適性面の問題は無いと考えています。長距離適正が高い馬だけにここでしっかり良い競馬をして本番に向けて弾みをつけたいところではないでしょうか。この馬は外国人騎手が主に騎乗していましたが、今回は福永騎手が騎乗します。厩舎的には外国人騎手の方が本気度が高いと考えているので、休み明けの始動戦と言った感じもしないのではないのですが、長距離戦なので印は回しておきたいです。
カレンミロティック
天皇賞春で2年連続馬券に絡むなど結果を残している当馬ですが、近走は大舞台でも2桁着順が目立っているのでどう取り扱うかが鍵になってくるでしょう。流石にセン馬で10歳の大ベテランの馬なので全盛期に比べると衰えているのは明白ではあります。ただゴールドシップやキタサンブラックなどと激闘を演じている実績があるのも事実です。有力馬はここは叩き台なのは明白なので勝負度を考えると低いと考えると、上手く立ち回る事が出来れば一発穴をあけてくれる可能性も考えられます。追い切り次第ですが、抑えておいても良い存在です。
クリンチャー
1番人気濃厚なのは昨年の菊花賞2着馬の当馬でしょう。昨年はクラシック3戦に皆勤しましたが、4着、12着、2着とタイトルを獲る事が出来ませんでしたが、その能力はしっかり証明してくれました。前走の京都記念では昨年のダービー馬レイデオロ、皐月賞馬アルアインなど同世代のGⅠ馬相手に勝利し一気に4歳世代のトップクラスに仲間入りを果たして勢いに乗っています。各馬休み明けの中しっかり結果を残せたのは大きいでしょうし。今年に入って一度使われている分休み明けの有力馬と比べるとアドバンテージがあるのではないでしょうか。鞍上が武豊騎手に乗り替わるアクシデントがあったのが少し気になる点ですが、京都は武豊騎手の庭なので問題ないでしょう。人気でも逆らうことの出来ない馬でしょう。
サトノクロニクル
勢いのある4歳世代ではあるものの実績的には少し疑問が残ります。キャリアの中で長距離レースと言えば菊花賞で6番人気ながら9着に敗れている点や戦績を見ても1800m～2200mで結果を残している馬と言うところ考えるとまず距離適性に疑問が出ます。ただ血統的にはハーツクライ産駒と長距離でも結果を残している産駒なので走ってもおかしくない血統です。前走の有馬記念も無謀な挑戦のように思えましたが、その中でもしっかり見せ場は作っていたので上手くこの馬の展開になれば一発の可能性は秘めています。
レインボーライン
一昨年の菊花賞2着馬なので長距離適正は問題ないでしょう。菊花賞好走後は結果こそ残せていませんが、スタミナがある馬なので展開や馬場条件が向けば穴馬となる可能性はあります。中間の動きもしっかり動いているので有馬記念以来でもしっかり動けるのではないでしょうか。近走はハイレベルなGⅠレースばかりの出走なのでメンバーレベルが下がる今回どこまで結果を残せるのか未知数な部分があります。GⅠ以外のレースは1年ぶりなので軽視出来ません。週末の関西地方が天気が少しばかり崩れる予報が出ているので天気が崩れてタフな馬場になればこの馬のチャンスはあると考えているので天候と追い切り次第では印を回したいです。
★今年はメンバーレベルが微妙なのが率直な感想・・・
例年このレースには強いGⅠホースが出走するので注目度が必然的に高くなります。しかし今年の出走予定メンバーを見渡してみると強い馬は出走しているもののGⅠホースの登録はありません。逆に長距離適正が高い馬が集まったので、天皇賞春の前哨戦としてはベストなメンバーが集まったのではないでしょうか。勝ち馬には天皇賞春への優先出走権が与えられるので賞金的に足りない馬は勝ちに来るでしょうし、足りる馬はしっかりここで動かして本番に臨むことでしょう。今回はメンバーレベルが低いと言うことで荒れる可能性は十分考えられます。阪神大賞典は比較堅い決着でおさまりがちなレースですが、今年はこのメンバーレベルなので一波乱あってもおかしくありません。
現時点での軸馬候補 ⇒ アルバート
長距離適正が高く、GⅠレース以外の長距離戦では全て勝利しているのでそのキャリアからさすがにここは馬券は外さないのではないでしょうか。鞍上が福永騎手と言うのが少し気になるのですが、天皇賞春に向けてここは恥ずかしい競馬は出来ないでしょうから軸馬にはピッタリではないでしょうか。
