先週は非常に忙しい週末でした。土曜日にも重賞レースがあったのですが、日曜日には国内で【阪神ジュベナイルフィリーズ】、香港では【香港国際競走】が行われ4つのGⅠレースが行われました。【阪神ジュベナイルフィリーズ】を制したのはオルフェーヴル産駒のラッキーライラックで無傷の3連勝で初タイトルを獲得しました。オルフェーヴルに種牡馬として初めてのGⅠタイトルをプレゼントしました。予想結果は▲☆無という結果になりました。一方香港で行われた香港国際競走では4戦3勝とまずまずの結果を残すことが出来たので良かったです。週末は少しバタバタしたのでGⅠレースはゆっくり楽しみたいものです。
今週は先週と同じ舞台で2歳王者を決める戦い【朝日杯フューチュリティステークス】が行われます。先週は新種牡馬のオルフェーヴル産駒がいましたが、今週はオルフェーヴル産駒はいません。今週は新種牡馬のロードカナロアの仔が出走予定なので注目です。
★出走予定馬短評(前半)
アイアンクロー
新馬戦を勝利したアドマイヤムーン産駒ですが新馬戦以降は結果を残せていません。前々走の小倉2歳ステークスでは2着に好走しましたがメンバーレベルが楽だったような印象もあります。前走も見せ場はなかったのでそのことを踏まえると今回の相手関係強化は厳しい競馬になるでしょう。さらに休み明けも重なるので掲示板も厳しいのではないでしょうか。
アサクサゲンキ
デビュー戦こそ勝利出来ませんでしたが、キャリア5戦で掲示板を外した事は無く、馬券を外したのも新馬戦だけなので安定感は本物です。近2走は重賞レースでしたがそこでもしっかり結果を出しているのでここでも大崩れは考えにくいです。ただデビューからマイル戦は経験しておらず、前走の競馬を見ている限りでは1400mがギリギリの様な印象を受けたのでハイレベルなマイル戦に対応出来るのかが気になるところです。
イシマツ
門別からの移籍馬ですが戦績を見る限りでは手が伸ばし辛いです。能力面もここでは足りないのではないでしょうか。
カシアス
現2歳世代の重賞一番星を獲得した馬です。夏はスプリント路線ばかり使われていましたが、前走は休み明けで相手関係が揃った京王杯2歳ステークスに挑戦して、勝ち馬のタワーオブロンドンには差を付けられましたが2着を確保して1400mに対応していることを証明しました。ただ今回はさらに1F距離延長の一戦なので対応出来るのかどうか未知数な部分があります。馬券から消すことは出来ませんが中心することは出来ません。
ケイアイノーテック
前走のデイリー杯2歳ステークスでは5か月ぶりのレースで馬体重も+22㎏といかにも休み明けの競馬でしたが、番手からしっかり脚を伸ばして勝利したので休み明けにしては強い内容の競馬でした。血統的にも期待がかかる血統なので一気に注目を集める存在になりました。叩き2戦目なので状態面的にもさらに良くなってくるでしょうし上積みも期待出来ます。鞍上がバラバラなのが少し気になる点ですが、追い切り次第では中心視出来るのではないでしょうか。
ケイティクレバー
デビューから2000mしか経験がないのでマイルの流れに対応出来るのか未知数ですが、デビューしてから大崩れはしておらず安定した競馬をしており、毎回しっかり力を付けて競馬をしているので能力的には十分このメンバーでも上位を争えるのではないでしょうか。デビューから小林騎手がずっとコンビを組んでいるのは2歳重賞では評価出来る点です。ただ小林騎手のGⅠでの戦績や初マイルを考えると中心視するのは難しいですが穴馬として考えたいです。
ステルヴィオ
新馬戦で1億2500万円の素質馬サトノオンリーワンを破ったロードカナロア産駒馬として注目を集めました。新馬戦以降も非常に強い勝ち方をしておりクラシック候補に名が上がるほどの実力馬です。前走のサウジアラビアロイヤルカップでは久しぶりと言うこともありいつもより後ろからの競馬となりましたが、別次元の脚色で追い込んで2着に入線するなど能力は非常に高いです。後ろから行く馬なので展開に左右される可能性はあるが中心視出来る馬ではないでしょうか。
タワーオブロンドン
キャリア4戦していますが連対を外さない安定感のある戦績を残しています。前走の京王杯2歳ステークスも好位につけると直線は上り3F33.2秒の脚を見せ強い内容で勝利しました。近走の競馬だけで判断すると隙が無い様にも映るのですが、唯一勝利出来なかったクローバー賞のレース後にC・ルメール騎手が使える脚が短く、ベストは1200m~1400mとコメントしているので距離延長のマイル戦をどのように判断するのか難しいところです。コメントした本人が騎乗するみたいなので勝算があるのか、判断するのが難しいところですが追い切りの動きなどを見て総合的に判断したいです。
ダノンスマッシュ
父のロードカナロアを管理していた安田厩舎に所属している当馬ですが、当馬を担当している岩本助手はロードカナロアも担当していたのでこの産駒の全てを知り尽くした方が担当しているのは心強いです。デビュー戦こそ足元をすくわれる形になったが以降は2連勝で駒を進めてきました。中間の稽古もかなり動いているので反動が出ないか心配ですが、それだけ状態面は100%に近いと言うことでしょう。現状の完成度を考えると少し抜けている印象があります。
★出走メンバー短評(後半)
ダノンプレミアム
良血馬なのでここでも1番人気に支持されるのではないでしょうか。キャリア2戦ともハイレベルな相手関係でしたが、その中で横綱競馬のような競馬で勝利しているのでメンバーの中では抜けた存在ではないでしょうか。血統的には1600mは忙しそうなイメージがあるのですが、能力で十分カバー出来そうなので問題はないでしょう。阪神コースの適性も問題なく、ディープインパクト産駒ながら先行抜け出しの競馬が出来るのは最大の武器ではないでしょうか。無傷の3連勝でGⅠ制覇も夢ではないかも知れません。
ダブルシャープ
門別デビューで中央に移籍していきましたが軽視出来ない怖い存在です。前走のサウジアラビアロイヤルCこそ掲示板を外しましたが、能力はかなり高いのでここでも十分勝負出来る存在です。ダートでも良績を残していますが、レースを見る限りでは芝馬なので適性面は問題ありません。中間の動きも良く順調に来ているので最終追い切りも良ければ印を回したいと考えています。テン乗りの和田騎手に替わるのは気になりますが、調子が良い騎手なので問題ないでしょう。
ナムラアッパレ
メンバーの中では10戦とかなりキャリアを積んでいる方です。ただ未勝利を抜け出してからは目立った戦績を残せていません。重賞レースでも掲示板がやっとなのでメンバーレベルが上がる今回は厳しい競馬になるでしょう。阪神の芝は2戦して共に掲示板にも入線していないので厳しいでしょう。
ニシノべースマン
未勝利戦を抜け出してからは戦績を残せていません。先週の日曜日の中京10Rにも出走しており連闘は無いと思うので自己条件で頑張って欲しいです。
ヒシコスマー
前々走の競馬を見ている限りではマイルは少し長い様な印象があります。ただデビュー戦と前走の競馬を見ている限りでは切れ味勝負になればこのメンバーでも複勝圏内に入線する力はあるのではないでしょうか。ここまでのレベルのメンバーと戦うのは初なので勝ち負けは難しいでしょう。最終追い切りをみて取り捨てを決めたいですが注視したい1頭です。
ファストアプローチ
蛯名騎手のままなら注目していたのですが、V・シュミノー騎手に乗り替わるようなのでテン乗りが気になるところです。デビュー戦こそ敗れましたが以降は安定した戦績を残しています。札幌2歳ステークスでも有力馬ロックディスタウン相手の2着なので注目していたのですが、阪神ジュベナイルフィリーズのロックディスタウンの結果を見る限りでは疑問が残る結果となりました。中間の動きは良いので最終追い切りで状態面が良ければ抑えておいて損はない1頭です。
フロンティア
半兄にドリームパスポートがいる良血馬です。デビューから2戦2勝で挑んだ前走のデイリー杯2歳ステークスでは道中でアクシデントに合い競馬にならなかったのですが、その影響がレースで出ないか心配なところです。中間にもしっかり動かしているので状態面の問題はなさそうなので思い切った競馬が出来れば勝ち負けに参加してもおかしくありません。巻き返しに期待したいです。
ムスコローソ
戸崎騎手から大舞台に強い池添騎手に乗り替わる様なのでプラス材料ではないでしょうか。池添騎手も追い切りに駆けつけるほどなのでこの馬の能力を評価しているのか、本番に向けて燃えているかのどちらかでしょう。500万条件を抜け出したばかりの馬なので力不足は否めませんが、ノーマークでスムーズな競馬が出来れば馬券を荒らす存在になるのではないでしょうか。マイル戦は前々走で大敗しているので距離が鍵になるのではないでしょうか。
ライトオンキュー
未勝利戦を抜け出したばかりなのでここではさすがに力不足ではないでしょう。自己条件でしっかり力をつけてほしいです。
★今年の2歳牡馬はレベルが低い!?
出走予定馬を見る限り先週の阪神ジュベナイルフィリーズと比べると高揚感と言うものがありません。2歳女王を決める戦いでは新種馬や話題性のある馬が出走していたので期待値も高かったのですが、今週行われる朝日杯フューチュリティステークスは少し物悲しいです。登録段階では18頭なので1頭でも回避となるとゲート割れしますし、2歳王者を決める戦いとしては少し悲しいです。現2歳世代は牝馬の方がレベルが高いと言われているので牡馬たちがどのような競馬を見せてくれるのか楽しみです。
★3強対決?4強対決?2歳GⅠはそんな簡単なのか?
今回の出走メンバーを見る限りでは人気を集める馬は限られて来るでしょう。各情報紙やネットなどの情報をまとめると3強対決ないしは4強対決といったところでしょうか。これが古馬の戦いなら誰も疑いの余地を持たないかも知れない。しかし今回は2歳GⅠだけあって注視しながらその動向を見極めている方も多いはず。2歳馬はキャリアが浅く伸びしろがかなりあるので能力値を測るのは非常に難しい。なので〇強対決と言ってもその通り決着する確率はあまり高くありません。そう考えると穴馬と呼ばれる馬を見つけることが先決なのかも知れません。
軸馬候補 ⇒ ダノンスマッシュ
ロードカナロア初年度産駒の馬がどのような活躍をしてくれるのか期待したいです。父が所属していた厩舎、担当もお同じでと運命を感じさせます。チームが再結集した期待感もあるので父と同様の感動を味わえるのか、そのプロローグがここから始まるか期待したいです。
軸馬候補 ⇒ ダノンプレミアム
メンバーの中で実力が抜けているので逆らうことは出来ないのではないでしょうか。前走の重賞レースでも力強い競馬をしていますし、このメンバーなら結果を残したいところではないでしょうか。3戦3勝で来年のクラシック戦に最有力候補で臨みたいところではないでしょう。
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