いよいよ今週から秋競馬はスタートします。本格的なGⅠ戦線はまだ1ヶ月ほど先ですが、9月はステップレースやトライアルレースなどが行われるのでGⅠレースに直結するレースが多いと言っても過言ではないでしょう。最後のクラシックタイトルに向けて有力若駒達が始動していきます。夏競馬の間は競馬をお休みしていた方も多いでしょうが、秋競馬は人口が一気に増えるのでオッズも大きく変動していきます。GⅠレースに向けて馬だけでなく私たち馬券購入者もこの9月から本格的に始動していきましょう。
夏のローカル開催も終了して今週からは中山・阪神開催に替わります。また重賞レースも毎週のように土曜日も組まれているので大忙しの週末になりそうです。日曜日の阪神メインは秋GⅠ初戦の【スプリンターズステークス】に向けての1戦GⅡ【セントウルステークス】が行われます。スプリント能力の高い実績馬や夏の上り馬達が出走しているので秋競馬開幕を告げるレースとしてピッタリではないでしょうか。
★有力出走予定メンバー
スノードラゴン 大野騎手
ダンスディレクター 浜中騎手
フィドゥーシア 石橋騎手
メラグラーナ 戸崎騎手
ラインミーティア 西田騎手
GⅠ馬から夏の重賞を制覇した馬まで好メンバーが揃いました。他にもまだまだ注目出来る馬が出走しているので見応えのあるレースとなりそうです。有力馬は始動戦なので状態面がどの程度まで来ているあ見極める必要性があるレースになるでしょう。
★有力メンバー短評
スノードラゴン
9歳とかなりのベテランの域に到達したのでさすがにGⅠレースでは厳しい部分があるかも知れませんが、GⅡレースになるとまだまだ上位の評価をしても良いのではないでしょうか。2014年のスプリンターズステークスを制しているGⅠ馬なので57㎏の斤量を背負わされることになりましたが、近走の戦績を見てる限りではGⅠでも少し厳しい斤量でしょう。ただ近2走は57㎏以上の斤量を背負っていたので当馬にとっては楽になったかも知れません。昨年もこのレースに出走していて掲示板を確保しているので適性面は問題ないでしょう。ただ開幕週というのはこの馬にはマイナス材料なのでGⅠ馬ですが中心視することは出来ないのではないでしょうか。
ダンスディレクター
昨年初めてGⅠレースに挑戦しましたが15着と大敗しました。以降なかなか勝つことが出来ずGⅠでリズムが狂った印象を受けましたが、今年のシルクロードステークスで勝利したので復調気配が見えつつあります。しかもトップハンデを背負いながら連覇しましたし、破った相手が高松宮記念勝ち馬のセイウンコウセイだったことを考えると非常に価値のある勝利だったのではないでしょうか。ただ今回は骨折明けで7ヶ月ぶりの実戦復帰なので状態面がどこまで戻っているか気になるところ。鉄砲実績は悪くはありませんが、本番は確実にスプリンターズステークスでしょう。ここは試運転のようなレースになると考えています。
フィドゥーシア
なかなか才能が開花しませんでしたが、今年になっていよいよ本格化した印象があります。オープン特別を2連勝して臨んだ前走のアイビスサマーダッシュでは僅差の2着とスピード能力が非常に高いですし、重賞タイトルを獲れてもおかしくない実力を兼ね備えている証拠でもあります。前に行ける力とスピードは前走で証明済みですし、他の有力所は始動戦ですがこの馬は使われている強みがあるのもプラス材料です。開幕週なのでこの馬にとってはさらに条件が揃ったのではないでしょうか。血統的にも母が制した舞台なので適性面も問題なしでしょう。あとは状態面が前走から落ちていなければ中心視出来る存在ではないでしょうか。
メラグラーナ
今年に入ってスプリント重賞を制覇したかと思えば近2走は2桁着順に大敗しているので少しムラがある馬です。鞍上の戸崎騎手と相性が悪いわけではないので近2走の大敗は気になるところです。ただ前々走はGⅠレースでしたし、前走は休み明け初戦と言うことを考えるとここが本番に向けての試金石となるのではないでしょうか。1度使っているので前走よりもさらにパフォーマンスを上げてくるでしょう。ただやはりこの馬も目標は次走予定のスプリンターズステークスでしょうからここはメイチではないでしょうから軸向きではないかも知れません。ただ馬券からは消すことは出来ないでしょう。
ラインミーティア
前走のアイビスサマーダッシュでは8番人気ながら見事勝利しました。レースレベル事体は高かったので能力は高いのではないでしょうか。ただ近走は1200mでは結果を出していなく1000mで良績を残しているのでここはどうでしょうか。相手関係も強化されますし、条件的にもマイナスとなるとさすがにここでは厳しいのではないでしょうか。ただ前走勝利している勢いもあるので見極めが難しい1頭ですが軸という存在ではないでしょう。
★ビッグアーサー不在ながらもメンバーレベルは高め！
昨年の高松宮記念馬ビッグアーサーが出走を予定していましたが、左前脚の蹄球部に痛みが判明したため回避を発表しスプリンターズステークスに直行することになりました。この回避はこのレースで勝利を目指している陣営にとってはプラス材料かも知れませんが、馬券を購入する立場から考えるとかなり難しくなったレースではないでしょうか。ビッグアーサーは確かに始動戦ではあるものの能力は抜けています。さらにM・デムーロ騎手も最近は乗鞍が減っており結果が求められる部分を考えると軸向きだったかも知れません。ただ回避となった以上は出走メンバーで順位が決まるので非常に難しいくなりました。有力馬がどこまで仕上がっているか注目するとともに、ビッグアーサーの本番での評価は少し考えないといけなくなりました。
1週前軸馬候補 ⇒ フィドゥーシア
母娘共に重賞初勝利がこのレースというのもロマンを感じます。競馬にはロマンがつきものなので注目したい1戦でもあります。前走の競馬を見ていても力は本物でしょうから巻き返しに期待したいです。大舞台に出走するにはここは勝ちが欲しい1戦なので軸向きとも言えるのではないでしょうか。
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サマースプリントシリーズの最終戦であり、ＧＩ・スプリンターズＳを占う上でも重要な前哨戦となる１戦。今年のサマーシリーズ組は、アイビスＳＤの１，２着馬であるラインミーティア、フィドゥーシア、北九州記念からは一昨年の同レース覇者であるアクティブミノルなどが参戦予定しており、重賞馬・ダンスディレクターなど、スプリンターズＳを睨む実績馬もココから始動する。
サマーシリーズを戦ってきた馬たちの取捨を考えるためには、どこが“勝負”なのかを知ることは必須。サマースプリントのチャンピオンを狙っているか、もしくは、この先のスプリンターズＳにも色気を持っているのか、ココが勝負駆けのタイミングなのか、まだ本番へ向けた余力を残しているのか、各陣営の思惑は様々であり、決してひと括りにはできない。
また、休み明けの実績馬もどれくらい仕上がっているのか、どんな意図で前哨戦を使ってくるのか、そして“買い”なのか“カモ”なのかのジャッジも重要となってくる。しかし、そんな馬券に直結する本音を、各陣営が一般マスコミや新聞に話すことなど、全くメリットがない行為。新聞紙面上で本音が明かされることは、ほとんどないと言っていい。
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