秋競馬が始まると言うことは日本競馬界が何度も挑み跳ね返された世界最高峰のGⅠレース【凱旋門賞】に向けての前哨戦が始まる時期でもあります。昨年の凱旋門賞はでマカヒキが惨敗と、無念の結果となりましたが、日本の名馬と言われる馬達が何度も挑戦している舞台でそのたびに日本の競馬ファンは興奮、落胆、感動を味わってきた夢の舞台です。凱旋門賞と言えばロンシャン競馬場ですが、昨年に引き続き今年も改修工事が行われているのでシャンティイ競馬場での開催になります。今年はどの馬が凱旋門賞馬となるのか日本馬が初制覇するのか、非常に楽しみなレースです。
本番の【凱旋門賞】に向けて今週前哨戦【フォワ賞】がシャンティイ競馬場2400mで行われます。そしてその前哨戦には凱旋門賞に出走予定の日本馬が2頭共出走します。同馬主、同厩舎、同父のサトノダイヤモンドとサトノノブレスです。本番に向けて2頭とも結果と内容が問われる1戦なので注目したいです。
★出走メンバー全馬診断
クロスオブスターズ（Cloth Of Stars・牡４）
父は凱旋門賞を制したシーザスターズ(Sea the Stars)でシャンティイ競馬場でも勝ち星を挙げているので適性面は問題ありません。現在3連勝中で勢いもあるのですが、距離にやや不安があります。2400m戦では連対実績がないので前哨戦で距離の壁を超えることが出来るかが鍵になりそうです。
サトノダイヤモンド（Satono Diamond・牡４）
父は日本が誇る名馬ディープインパクトで父が成し遂げることが出来なかった快挙に挑みます。昨年の菊花賞と有馬記念を制して最優秀3歳牡馬に選ばれました。2017年の目標は凱旋門賞と早くから明言していたので凱旋門賞に向けて池江調教師がしっかりローテーションを組んで臨む1戦です。ディープインパクトで学んだ失敗をオルフェーヴルで生かしてきた池江調教師がさらにオルフェーヴルで学んだことをサトノダイヤモンドで生かすことになるのでこのフォワ賞は勝ち方だけでなくプロセスまで問われる1戦になります。凱旋門賞で好勝負をするにはここは勝利しないと難しいので快勝劇に期待したいです。鞍上はC・ルメール騎手です。
サトノノブレス（Satono Noblesse・牡７）
サトノダイヤモンドの同馬主・同厩舎で帯同馬です。主役はサトノダイヤモンドでしょうが馬と騎手はやはり逆転を十分狙っていると考えています。重馬場適正もあるのでフランスの馬場は問題ないでしょう。順調に追い切りをこなしているようなので状態面も問題なしでしょう。どちらも初遠征ですが、当馬の方が年齢やキャリアを重ねている分大人なので十分逆転出来る可能性はあります。鞍上は川田騎手です。
シルバーウェーブ（Silverwave・牡５）
昨年のこのレースの勝ち馬なので適性面は問題ありません。昨年と同じローテーションで臨んで来ているので陣営も連覇に向けて準備は万端と言ったところでしょうか。前走のサンクルー大賞典はGⅠでしたが2着に入線したので昨年よりも状態面は良いのではないでしょうか。昨年よりメンバーレベルも頭数も増えたので連覇は厳しいかも知れませんが馬券には入れておきたいです。
チンギスシークレット（Dschingis Secret・牡４）
前走ドイツGⅠのベルリン大賞を勝っているので能力は高いです。2400m戦を中心に活躍しているので距離適性は問題ありません。スタミナ勝負が得意な馬のようなのでスタミナ勝負になれば日本馬の最大のライバル馬となりそうです。現在3連勝中と勢いもあるので要注意が必要な1頭ではないでしょうか。
タリスマニック（Talismanic・牡４）
昨年の戦績を見る限りでは距離適性は問題ないでしょうが、さすがにこのメンバーでは厳しいのではないでしょうか。
ワンフットインヘヴン（One Foot In Heaven・牡５）
昨年のフォワ賞では4着でしたが出走頭数が4頭なので実質最下位です。凱旋門賞では6着と健闘しましたが、母が2着に好走した舞台なので血が騒いだのかも知れません。今年も前哨戦はあまり期待出来ませんが、本番では好走する可能性を秘めているのでここでも馬券には入れておきたいです。
★前哨戦フォワ賞でどのような勝ち方をするか！？
今年凱旋門賞に挑戦するのはサトノダイヤモンドとサトノノブレスの2頭です。登録段階では5頭ほどいましたが、キタサンブラックなどが挑戦しなかったのでこの2頭が日本代表として出走します。無論両馬ともに期待はしていますが、やはりサトノダイヤモンドに注目している方が多いのではないでしょうか。昨年の菊花賞と有馬記念は強い馬が強い競馬をして勝つという横綱競馬でした。ただ今春は天皇賞春で3着に入線するも宝塚記念には出走せず凱旋門賞に向けて状態を整えてきました。管理するのはオルフェーヴルを管理して凱旋門賞を知り尽くしている池江調教師なだけになおさら期待が高まります。相手関係を考えても凱旋門賞で本当に勝ち負けを目指すならここは勝ち方が問われる1戦です。ここでの勝ち方が本番での評価になるでしょう。前哨戦ではありますが負けられない戦いになるでしょう。
1週前軸馬候補 ⇒ サトノダイヤモンド
冒頭から何度も書いていますが勝ち方が問われる1戦です。凱旋門賞で勝負するならば良くも悪くも勝利しないといけない1戦でしょう。サトノノブレスを始め気になる馬はいますがここは力の違いを見せつけてほしいです。ここは通過点の1戦なので軸で良いのではないでしょうか。
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