6日に行われた3歳マイル王を決める【NHKマイルカップ】は6番人気のケイアイノーテックが勝利しました。鞍上の藤岡佑騎手にとってもGⅠ初勝利となりました。フランス修行を経て最近では安定感のある競馬を見せていました。藤岡佑騎手も凄いのですが、勢いに乗った岩田騎手は怖いです。穴馬として印を回しましたが、9番人気の馬をしっかり持ってきてくれました。予想としては軸馬が飛ぶ結果になり残念な結果になりましたが、読者の方から馬券が届きましたので載せておきます。
今週は春の女王を決める【ヴィクトリアマイル】が東京1600mで行われます。先週と同じコース、距離なのですが牝馬限定戦になります。絶対的王者不在の牝馬路線ですし、ヴィクトリアマイルは傾向的に荒れる傾向が強いレースです。本命サイドはもちろんですが、穴馬サイドもしっかり注目したいです。
★出走メンバー短評(前半)
アエロリット
昨年のNHKマイルカップの覇者でGⅠ馬なので能力的には問題ありません。その後は1800mと2000m戦に参戦しているのですがそこでもしっかり結果を残しているのでこのメンバーでは能力上位なのは間違いありません。自身がGⅠタイトルを獲った舞台での競馬なので適性面は問題ありません。デビューから一度も変わらずに横山騎手が鞍上なのも高評価出来るポイントです。1週前から追い切りでしっかり動いているので最終追い切りでどこまで状態面を上げてくるのかに注目です。
アドマイヤリード
昨年の同レースで6番人気ながら勝利した馬です。今年のメンバーの中でこの馬だけが二連覇を目指す資格があります。ただ昨年の同レース以降は思うような結果を残せていません。得意舞台であるはずの東京1600mも前々走の競馬を見る限りでは不安を覚える様な内容です。ただ今回は前走に引き続きM・デムーロ騎手が手綱を握ってくれ、さらに追い切りの動きを見てもかなり仕上がっている印象を受けました。リピーターが多いGⅠでもあり、勝負強い騎手が鞍上となると抑えておくべきでしょう。
エテルナミノル
今年に入って愛知杯を勝利したのですが以降は消化不良な競馬が続いています。中山牝馬Sと阪神牝馬Sの競馬を見てる限りではここで激変があるとは思えないので軽視します。
カワキタエンカ
戦績にムラがあるので狙いにくい馬ではありますが、池添騎手が鞍上の場合はパーフェクト連対をしているのでここでも注目の1頭ではないでしょうか。近2走は共に重賞レースでしたが連対を外していないので安定感があります。ただキャリアを見る限りではと東京コースよりも小回りコースで好走するイメージなのでここは厳しいかも知れません。前走のハードな競馬や使われている事を考えると追い切りでしっかり状態面をチェックしておきたいところです。
クインズミラーグロ
昨年の夏頃までは重賞では良く名前を聞いた馬なのですが、休養明けからなかなか結果を残せないでいます。ハイレベルな戦いだったせいもありますが、今年に入ってからは格下相手にやっと結果を残せるレベルですし、前走の競馬を見る限りではここは厳しい競馬になるでしょう。
ジュールポレール
昨年のエリザベス女王杯では16着に敗れていますが、ヴィクトリアマイルでは3着と馬券に絡んでいるので状態次第では警戒が必要な1頭ではないでしょうか。前走は久しぶりと言うこともありましたが、マイル戦に戻ればしっかり自分の競馬をして5着に入っているので悲観的になる必要は無いでしょう。リピーターレースなので追い切りの状態が良ければ馬券に入れておきたいです。
ソウルスターリング
昨年のオークス馬でGⅠ2勝から秋は古馬路線で勝負しましたが全く結果を残すことが出来ませんでした。前走の阪神牝馬が始動戦だったのですが、そこでも10着に敗れたのここに来て激変があるかというと微妙なラインです。追い切りの動きを見てもあまり良さそうには見えないので最終追い切りでどこまで状態面を上げてくるかが鍵になるでしょう。
デアレガーロ
今回がGⅠ初挑戦でメンバーの中でキャリアを比べるとあまり強調出来る材料がないのですが、前走の京都牝馬ステークスでの競馬は非常に強い内容だったのでここでも一発の魅力が十分にあります。ここに向けてしっかり状態面を整えていますし、1週前追い切りの段階からしっかり時計を出しているので状態面は問題なさそうです。最終追い切りもこの調子なら馬券に絡ましておきたいです。
デンコウアンジュ
昨年と同じローテーションでなおかつ結果を残しているので今回は昨年よりも結果を残せそうな印象があるのですが、昨年よりもかなりレースを使っているので状態面が気になるところです。激走したレースもあるので見えない疲れが気になるところです。最終追い切りの動き次第で取り捨てを決めたいです。鞍上の蛯名騎手の調子があまり上がらないのでその辺りも考慮したいです。
★出走メンバー短評(後半)
ミスパンテール
横山典騎手はお手馬のアエロリットでは無くこの馬を選択しました。横山典騎手と言えば騎手の中でエージェントをつけていない騎手なので陣営などの思惑では無く横山騎手自身がこの馬を選んだと言えます。簡単に考えると横山典騎手はアエロリットよりもこの馬に勝算があると考えたと言えます。GⅠ馬では無く、4連勝の上り馬を選んだ理由は定かではありませんが、この厩舎とコンビを組んだ時の戦績も抜群に良いのでここは期待したい存在です。コンスタントに使われている点が少し気になりますが、追い切りの動きでは使っている疲れは感じさせない動きをしているので状態面も問題ないでしょう。
メイズオブオナー
牝馬の福永騎手と言われているのでここでも注目したいのですが、馬の戦績を見ると手を出し辛い存在です。前走の勝利でようやくオープンの仲間入りをしたばかりなので、いきなりこのメンバー相手に掲示板内に入線するのも厳しいでしょう。ここは軽視します。
ラビットラン
昨年のローズステークスの勝ち馬ですが、近走は精彩を欠いた競馬が続いているのでここでいきなり激変を臨むのは少々無理があるのではないでしょうか。
リエノテソーロ
前走の高松宮記念は明らかに力不足だったので参考外です。一昨年の全日本2歳優駿の勝ち馬で昨年のNHKマイルカップでも2着に入線しているのでマイル適正は高いのですが、明らかにここは力不足です。
リスグラシュー
武豊騎手がGⅠの舞台に帰って来ます。2週間騎乗停止だったのでその姿をターフで見ることはありませんでした。しっかりリフレッシュしているでしょうし、競馬界のレジェンドなのでレース感覚などは気にする必要はないでしょう。中間に向けてしっかり状態面を整えて来ているのが追い切りの動きからも感じます。状態面は問題なさそうです。前走は阪神牝馬ステークスでは最後は届きませんでしたが3着と叩き台にしては問題ありませんでした。東京1600mの重賞は今までに2戦して2勝と100%の勝率を誇っているのでここは中心視したい存在です。
レーヌミノル
昨年のクラシック戦線では桜花賞勝利で注目されましたが凡走が続きました。近走はスプリント路線を中心に使われていますが凡走が続いています。やはりキャリアから見ても1600m前後がベスト条件なのでしょう。昨年のマイルチャンピオンシップでは並みいる強豪や牡馬相手に4着とマイル適正の高さを見せてくれたのでマイルに戻る今回は期待出来るのではないでしょうか。追い切りの動きもメンバーの中でトップクラスの状態面の良さなので抑えておいて損はない1頭ではないでしょうか。
レッツゴードンキ
鞍上が絶好調中の岩田騎手なので今週も注目すべき存在ではあるものの、中間の動きはやや物足りない印象が残りました。GⅠレースへの出走がメインでいろいろな条件を使われていますが、大崩れの少ない安定した戦績を残しているので能力の高い証拠でしょう。年齢を重ねるにつれてマイルよりもスプリント路線の方が得意なような傾向ですし、状態面に疑問が残るので中心視することは出来ません。ただ鞍上は絶好調中なので抑えには入れておきたいです。
レッドアヴァンセ
戦績を見る限りでは有力どころと比べるとキャリアが浅い印象がありますが、昨年は条件戦でしっかり成長してきた印象があるのでここでも複勝圏内なら十分チャンスがあると考えています。中間はあまり動いていませんでしたが、最終追い切りではしっかり動いていたので稽古もしっかり積めて状態面も問題なさそうです。前走は久しぶりの競馬でしたが万馬券の立役者となりました。一叩きされてさらにパフォーマンスを上げてくると考えるとここは軽視禁物な1頭です。
ワントゥワン
先週のNHKマイルカップで初めてのGⅠタイトルを手に入れた藤岡佑騎手が鞍上なので勢いがあるので警戒の1頭です。岩田騎手同様にGⅠ勝利をきっかけに勢いが増す可能性があります。準オープンではM・デムーロ騎手のエスコートもあり勝利しましたが、まずはオープンで結果を残してほしいです。現状のこの馬の力を考えるとさすがにここは力不足なので鞍上に勢いがあったとしても掲示板は厳しいのではないでしょうか。
★荒れるGⅠレースヴィクトリアマイル!!
診断の中でリピーターと言う言葉を使いましたが、リピーター馬は今回は人気の中心にはなっていません。昨年のレース結果を見ても分かるのですが、人気の無い馬が好走しました。昨年だけでなくデータを見る限りでは比較的に人気の無い馬が好走する確率が高いので荒れるGⅠレースとなっています。先週のNHKマイルカップも荒れた結果となったので同じ条件で行われる同レースも荒れる可能性は十分に考えられます。さらに今回の出走メンバーを見渡しても絶対的王者は不在なので荒れる可能性は高いと考えた方がよさそうです。
★木曜日時点では4強対決!!
木曜日時点の推定オッズではあるものの今年のヴィクトリアマイルは4強対決と考えています。まずトップを走るのは武豊騎手とリスグラシューのコンビです。それに続くのが戸崎騎手とアエロリットコンビでその跡にアドマイヤリードとミスパンテールが追いかける形のオッズになりそうです。確かに能力的にはその順番が妥当なのですが、GⅠレースでましてや荒れるGⅠレースなので一筋縄にはいかないでしょう。上位メンバーに不安材料が無いのかというとどの馬にも少なからずあるので人気順又は人気同士で決着する確率は低いと考えています。出走メンバーの全馬診断を見ても分かると思うのですが、何気に人気のない実力馬もいるので今年も荒れた結果になるのではないでしょうか。
軸馬候補 ⇒ アドマイヤリード
追い切りの動きを見る限りではかなり仕上がっている印象を受けました。ここに向けてしっかり準備と調整を整えてきた印象を受けました。鞍上にM・デムーロ騎手を手配する辺りも陣営の勝負気配を感じます。二連覇は難しいかも知れませんが、連軸にはぴったりかも知れません。
穴馬候補 ⇒ レーヌミノル
近走は全く馬券に絡めていませんが、昨年の桜花賞馬でGⅠ馬なので軽視するのは危険だと考えています。近走のキャリアを見てもマイル適正が高いので久しぶりのマイル戦の今回は見直しが必要な1頭です。和田騎手とも相性は問題ありませんし、マイルチャンピオンシップで4着の実績を考えれば牝馬限定のここなら面白い存在ではないでしょうか。