先週の重賞レースは両レースとも1番人気と3番人気が馬券に絡み穴馬が絡む結果となりました。両レースとも3連単は万馬券になりました。だんだん夏競馬らしい荒れた結果になるようになりました。注目はやはり秋に復活を誓うセイウンコウセイが久しぶりに勝利したことでしょう。GⅠ馬が3番人気とあまり支持されませんでしたが、最後の接戦を制したのはGⅠ馬のプライドを感じるレースでした。非常に見応えのあるレースでした。
今週はいよいよ春の総決算GⅠ【宝塚記念】が行われます。阪神競馬場の芝2200mで行われるGⅠレースでグランプリレースです。毎年メンバーが揃わないレースでもあるのですが、今年は例年に比べてさらに揃いませんでした。直前の天皇賞春の影響や別路線の影響でなかなかメンバーが集まらなくなりました。今年はファン投票で1位になったサトノダイヤモンドが出走予定なので注目の1戦です。
★出走メンバー短評（前半）
アルバート
ステイヤーズステークスやダイヤモンドステークスなら信頼度が一気に上がるのですが、宝塚記念は明らかに距離が短いのでマラソンレースが得意な当馬にとっては厳しい展開になるでしょう。当日かなりスタミナを要する馬場になれば複勝圏内なら考えますが、中心視するのは難しいです。当日の馬場と天候次第といった感じです。
キセキ
昨年の菊花賞では不良馬場の中見事勝利しました。世代レベルの高い中で最も厳しい条件で結果を残したので能力は本物です。その後も期待されていましたが香港遠征という強行軍に出ました。向こうでもアクシデントがあったので結果は残せませんでした。前走の日経賞はメンバーレベルが低い中9着と結果を残せなかったので放牧することに。春は立て直しを図って満を持して登場という形になりました。1週前追い切りを見る限りではまだまだ休み明けといった感じの動きです。最強世代の菊花賞馬がこの1週間でどこまで調子を上げてくるのかで印を決めたいと思います。先週と変わりなければ抑えまでではないでしょうか。
サイモンラムネス
現在2連勝中と勢いがある馬なのですが、8歳という年齢を考えるとここは無事に回って来てほしいです。馬券内を望むのはこのメンバーだからと言って酷かも知れません。
サトノクラウン
昨年の宝塚記念を制した馬なので適性面は問題ありません。この馬は戦績を見ればわかりますが、パワーが必要な馬場で好走する傾向があります。今週の天気予報を見ているとほとんどが雨予報なので当馬にとって絶好の条件になりそうです。しかし昨年は陣営は何を思ったのかかなり馬を酷使しました。中間の追い切りも時計的には問題ありませんが、動きとしてはまだまだ5割程度のデキでしょう。最終追い切りでどこまで状態面を立て直してこれるのかに注目したいです。
サトノダイヤモンド
昨秋にフランスに挑戦してから完全リズムを崩しました。一昨年のクラシック戦線では主役クラスでなかなか結果を残せませんでしたが、菊花賞でタイトルをゲットすると強豪古馬がいる中で有馬記念を制したので一気に日本を代表する馬となりました。前走の大阪杯を見る限りではまだまだ状態面はピークに来ているとは思えない競馬でした。中間の動きを見る限りでは前走よりも状態面は良さそうです。デキとしては7割程度ですが、潜在能力はメンバートップである事は間違いないので7割くらいでちょうど良いのではないでしょうか。ここで勝ち負けに参加出来なければ能力が衰えたと考えた方が良いのかも知れません。
ステファノス
一昨年の宝塚記念では掲示板に絡んでいるので適性面は問題ありません。近走は海外遠征もあったのでなかなか自分のリズムを取り戻せていません。前走の新潟大賞典は明らかに格下相手に2桁着順に敗れています。中間の動きもあまり目立ったものは無かったので変わり身に期待は出来ません。ここは厳しいでしょう。
ストロングタイタン
今年勢いのあるオーナーのシルクレーシングの愛馬なのですが、今までのキャリアだけで考えるとここは力不足な印象があります。前走初めて重賞レースで結果を出しましたが、鞍上も変わる今回は厳しい競馬になるのではないでしょうか。追い切りで目立った動きがあれば抑えれおきたいです。
スマートレイアー
安定感のある馬だったのですが、近走は酷使されて結果を残せていません。8歳牝馬と言うことを考えると近走の競馬でレース内容を見る限りではそこまで悲観的になる必要はないのではないでしょうか。前走は明らかに適性外の天皇賞春を使われましたが、中間の動きを見る限りではしっかり動いている印象を受けました。順調に稽古を積んでいましたが、1週前追い切りで失速したのか結果を残せていないのが気になります。最終追い切りでどこまで巻き上げてくるかが見どころです。
★出走メンバー短評（後半）
ゼーヴィント
昨年まで安定した戦績を残していましたが、今年に入ってから結果を残せていません。ただ近走の戦績から見限るのは軽率だと考えています。近2走は2500m戦でこの馬には少し距離が長い印象を受けました。今回は当馬が結果を残している2200m戦なので距離適性は問題ありません。阪神コースは初参戦なので適性面の有無が気になります。関西遠征も初なので中心視するのは難しいですが、状態面が良ければ押さえておきたいです。
タツゴウゲキ
ローカル重賞では結果を残していますが、ハイレベルなメンバー相手にGⅠレースで結果を残せるかというと微妙なのでここは軽視します。
ダンビュライト
ルーラーシップ産駒でクラシック戦線でも注目されていましたが、ハイレベルなメンバーだったので結果を残すことが出来ませんでした。古馬になってからのGⅠレースでも大崩れがありません。阪神2200mの適性面は問題なさそうですが、前走の香港遠征の疲れがどのくらいとれているかが鍵になるのではないでしょうか。1週前の追い切りの動きを見る限りではしっかり動けているので状態面は問題なさそうです。菊花賞以来の武豊騎手とのコンビ復活はプラス材料です。状態面も良さそうなので注目の1戦です。
ノーブルマーズ
近2走は良績を残していますが、戦ってきた相手関係が今回よりも楽なので同様の競馬が出来るか微妙です。2200mで勝利経験がありますが、2400m前後の方が合っていると考えているので距離面はマイナスではないでしょうか。相手関係も強化される一戦なので軽視します。
パフォーマプロミス
6歳と年齢的にはベテラン馬ですがキャリアはそこまで長くありません。なので使い減りしていないので年齢的な衰えなどは気にする必要はないです。前々走の初重賞挑戦では勝利して前走の目黒記念では休み明けながら3着と結果を残してくれました。叩き2戦目の今回はさらにパフォーマンスを上げてくると思うので状態面は問題ないでしょう。キャリアを見る限りでは適性面は問題ないので一発狙えるのではないでしょうか。
ミッキーロケット
前走の天皇賞春で好走した点を考えるとスタミナが豊富な馬と判断するべきでしょう。3歳時にはサトノダイヤモンドに迫った実力馬なのですが、ここ最近は馬券に絡めない競馬が続いています。GⅠレースではワンパンチ足りない競馬が続いていますが、今回のメンバー構成なら上位を狙えるのではないでしょうか。中間の稽古もしっかり積まれているので状態面も問題なさそうです。近走の戦績から軽視するのは禁物ではないでしょうか。
ワーザー
海外馬なのですが流石にここは適性面が合わないでしょう。距離も微妙に長いのですが状態面は非常に良さそうです。どこまで動けるかわかりませんが、キャリアを見る限りではここで勝ち負けしてもおかしくない存在なので中心視は難しいですが、抑えておいても損は無いかもしれません。
ヴィブロス
国内外でGⅠタイトルを2つ獲得しています。管理している友道調教師と福永騎手は今年のダービーで勝利したコンビなので今年のトレンドとも言えそうです。キャリア的にはややムラがありますが、大崩れがないのでここでも崩れることは無いでしょう。ディープインパクト産駒ですが、器用な馬で前でも後ろでも競馬が出来るので展開不問です。ただドバイ帰りという点が気になります。昨年の結果から見ると問題なさそうですが、相手関係が違うので中心視するのは危険かも知れません。
★今年の春の総決算は残念なメンバー・・・
近年の宝塚記念は有力馬が良く回避していたので有馬記念の様にトップホースが集結するという感じのレースではありませんでした。それでもファン投票1位の馬が出走したり、強い実力馬がいたりと盛り上がっていました。今回はキタサンブラックも引退して、ライバル馬のサトノダイヤモンドは不安が残るのでここまで上位人気馬が信頼出来ない宝塚記念も珍しいのではないでしょうか。また今週の阪神競馬場周辺の天気もかなり悪いみたいなので最悪の条件での競馬となりそうです。ファンの間では「降格説」も浮上している宝塚記念ですが、今年の内容と結果次第ではさらに降格説が加速しそうです。
★上位人気は不安だらけ・・・
出走予定メンバーの全馬診断を行ったが上位人気馬はかなり不安だらけである事が判明しました。ほとんどの有力馬が海外帰りで、皆リズムを崩して帰って来ている。さらに特殊な条件でないと走らない馬などここまで有力サイドが信用ないGⅠレースは稀ではないだろうか。そこに割って入るのが未知の外国馬ワーザーなのか、日本の穴馬かも知れない。有力馬をどのように扱うかが今回の的中への近道かも知れない。
軸馬候補 ⇒ サトノダイヤモンド
能力面も実績面もメンバーの中でダントツに抜けているので堅軸としてピッタリです。近走の競馬を見る限りでは手が出し辛い部分もありますが、追い切りの映像などをみているとやっと立て直しつつあると睨んでいます。このメンバーなら7割のデキでも勝ち負けあるのではないでしょうか。
穴馬候補 ⇒ ミッキーロケット
週中の天気を考えると抑えておきたい馬です。瞬発力と言うよりもスタミナタイプの馬なので馬場状態はこの馬にフィットする可能性が高いです。最近は馬券に絡めていないが能力は高い馬なので、上手く展開が嵌まれば激変も見込めるのではないでしょうか。状態面は良さそうなので最終追い切りの動き次第では重めの印を打ちたい。
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